第1回レポートサンプル(2004 年度第一期)
山口 英 教授、門林 雄基助教授
教授,助教授から悪い例として指摘されたレポートです.
アドバイスの項目を詳細にしましたので,それに基づいてレポートを作成してください.
例 1
GoogleのフリーメールGmailについて
Googleと聞けばあなたも一度は利用したことがあるに違いない。
とても便利なWeb検索エンジンである。
そのGoogleがフリーメールサービスのGmailを始めると言うことで話題になって
いる。
では、何故GoogleがGmailを始める必要があるのだろうか?
そして何故Gmailが注目を浴びているのだろうか?
まずGoogleの持つ特徴から考えてみよう。
Googleの特徴と言えば、そこそこ使いやすくてとにかく速いことである。
自分のPCで何かファイルを検索することを考えてみて欲しい。
ファイル名の一部をキーワードにして検索をかけるわけだが、
自分のPCの中を検索するだけなのに何分も時間がかかってイライラした経験があ
るはずだ。
しかし、GoogleはWeb全体という無茶苦茶に広大なスペースから、
ものの数秒で検索にヒットするWebページを探し出してきてくれる。
このようなこと異常なほどの高速な検索が出来る背景には、
もちろん効率の良い検索アルゴリズムを利用しているということもあるに違いな
いが、
それ以上にGoogleが全世界のWebページをGFS(Google File System)という
高度に分散化し、なおかつ冗長化された方法でメモリ上にキャッシングしている
ということが考えられる。
自分のPCでファイルを検索する時のようにHDDからデータを読み出していたので
は遅いし、
Webサーバから応答を待っていたのではどう考えてもあんなに速く検索は出来な
い。
高度に分散化し、冗長化されたという部分が難しいかもしれないが、
要するにこれは高速で少々データが壊れても安全であるということであり、
このような基礎技術を基盤にGoogleは
今までずっと世界一の検索エンジンという地位を守り続けてきたということなの
だ。
そこでやっと本題のGmailの話に戻るわけだが、
GoogleはこのGFSをメールサービスに応用しようと考えているというわけだ。
例 2
「ヤフーとACCSの海賊版撲滅作戦が3月15日午後3時に始動」
Yahoo!オークションから、ソフトの海賊版販売が消滅しつつある。そう、コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)とヤフージャパンが共同で開始した海賊版撲滅作戦(以下、オペレーション)がついに始動したのである。
オペレーションは、3月15日午後3時に開始された。この段階で、海賊版と判断され
た出品は1,000件余りにも上っていた。「まずこの違法出品物の山を、いったんゼロ
にするのが最初の目標だ」。作戦開始と同時に、ACCSのスタッフが3交代制で24時間
待機。ACCSとヤフーが共同作成したガイドラインに基づき、ACCSの会員企業であるマ
イクロソフトやアドビシステムズ(アドビ)などが違法出品のリスト作成を行なう。
そして、ACCSがそのリストに基づき、定められたフォームに記入。100件前後にまと
められた時点で随時、ヤフー側に送信された。ヤフー側はリストの内容を確認し、
2〜3時間のうちにリストにある違法出品物を削除したのである。
オペレーションは事前の周到な準備の末に実施され、手続き自体は流れ作業のよう
にスムーズに行なわれたという。削除された出品数は最初の3日間で2,303件に上っ
た。9日後の23日には計2,608件に達し、この時点でガイドラインに引っかかる海賊版
の出品はほぼゼロの状態になった。
海賊版を出品する側は、作戦が始動したことに気づいているようだ。筆者の取材に
応じた違法出品者の1人は、「3月中旬になって急に出品を削除されるようになったの
で、何かが行なわれているという認識はあった。さまざまな手だてを使って今も出品
を続けているが、すぐに削除されてしまう」と話している。
現在もオペレーションは継続している。違法出品者の側から見ると、いったいどの
ようにして自分の出品が発見され、削除処分になったのかが理解できないでいる。試
行錯誤でさまざまな手を使って出品を繰り返している状態だろう。新たな違法出品は
今も1日20〜30件のペースで続いているが、その日のうちにオペレーションによって
削除されるという繰り返しになっている。この状態が続けば、Yahoo!オークションに
おける海賊版出品はいずれ終息に向かう可能性が高そうだ。
ACCSとヤフーが精巧に作り上げたガイドラインの内容は、もちろん公開されていな
い。だがいずれそのガイドラインをかいくぐる手だてを編み出し、海賊版を売る出品
者は現われてくるだろう。しょせんはイタチゴッコの世界なのだ。Yahoo!オークショ
ンから海賊版が完全に閉め出される状況になれば、違法出品者は他のオークションサ
イトなどに流れていく可能性もある。あるいはオークションが難しいとなれば、オー
クションサイトはあくまで玄関(Doorway)としてだけに利用し、他の方法での販売
を行なっていくといった手法も生まれてくるに違いない。今後も、著作権ホルダーと
違法出品者の間で、戦いは続いていくのである。
例 3
3月23日、株式会社アッカ・ネットワークスで提供されているADSLサービスの顧客情報の一部が外部に流出していたことが判明した。
同日、朝日新聞社から照会を受けた201名分のリストの全情報が、アッカの顧客情報と合致することを確認した。アッカはその後、外部の監査法人などを含めた内部緊急対策委員会を設置し、事態の究明に向け更なる調査を開始したほか、入手したリストの分析や流出の可能性・時期の検討、アクセスログの解析等を行い、今後の対応策を検討したいとしている。
流出したリストには、氏名、郵便番号、住所、電話番号、申込時連絡用メールアドレス、性別の情報が含まれていたが、性別に関してはアッカでは取得しておらず、流出情報が加工されていた可能性も考えられる。
3月31日には、
1.顧客情報データベースへアクセス可能な人数を61名に、アクセス可能な場所を隔離されたスペースに限定する
2.顧客情報データベースにアクセスしたユーザー、日時を記録し保存する
3.社内におけるCD-Rやフロッピーディスクなど、外部記憶媒体の使用を禁止するなどの対策を打ち出し、運用に移した。
また、アッカは朝日新聞社に対し、以前に判明した201名分を含め合計で約30万人分とみられる個人情報の提供を3月24日、26日、および31日の3度にわたり依頼した。だが、朝日新聞社からは4月1日、「取材源の秘匿」および「個人情報の保護」の観点から取材上入手したデータを第三者に開示することはできないとの回答があった。このことからアッカは、201名分以外の個人情報の流出の可能性に関し、これ以上調査することをやむを得ず断念せざるを得ない状況に至ったと判断した。
今後は「201名という限られたデータ数では限界があると想定される」とした上で、流出データの特定や経路調査などを実施。これらの調査終了には数週間を要すると想定されている。本件に関する関係者の処分は、原因究明の終了時期に具体的に決定する方針である。