平成12年度 情報ネットワーク論I 試験問題


1. ARP(Address Resolution Protocol) をオペレーションシステム内に実装する 場合には、どのような点に注意すべきなのか理由と共に述べよ回答にあたっては、 ARP プロトコルの特徴とオペレーティングシステムでの実装の制限を良く考え回答 すること。★★

この問題では、ARP の実装について特定のデータリンクに依存しない注意点を 記述してもらうのが目的。第 1 項目が一番重要と考える。第 2 項目以降は セキュリティ保全のために必要となるが、補足的な注意と考える。

2. 現在の LAN 環境の構築では、一般に光ファイバケーブル (optical fiber cable) よりもより対線 (twisted-pair cable) を利用したシステムが広く使われている。 例えば 100Mbps Ethernet でも光ファイバを用いた 100Base-FX よりもより対線に よる 100Base-TX のものの方が広く使われていることを挙げることができる。 これはなぜだろうか。理由を複数回答せよ。★

光ファイバとより対線について、デバイスの製造コスト、運用条件などについて議論 を行なうことが目的。以下の項目が解答例として考えられる。複数解答を要求して いるので、3 項目の記述で満点。

3. 現在 Differentiated Service(DiffServ) は注目を集め、多くのネットワーク機器 ベンダが積極的に技術開発を行ない、また、インターネットサービスプロバイダ (ISP) がその利用を検討している。ISP ビジネスの構造と技術の両面から、この理由を説明 せよ。★★★

レポートと同様の問題を出してしまったのでサービス問題であるが、ビジネス面の 議論を問題として要求しているので、技術面だけの議論でビジネス面での議論が無い ものは不可。例えば、以下のような解答が望まれる。

4. IPv4 ヘッダに用意されている TTL(Time To Live) フィールドは、もともと パケットの生存時間を秒単位で記述するという仕様になっていた。しかしながら、 現在の実装ではゲートウェイ通過数として扱われている。このような実装に 変わってしまった理由を述べよ。★

以下の項目が書かれていれば良い。